【下野】全国の書家と高校書道部が能登半島地震の被災地復興や世界平和などを願って行う「大書揮毫(きごう)」が3日、薬師寺の龍興寺で行われ、同寺副住職で書家阿波昊玄(あばこうげん)さん(39)が筆を握った。
揮毫は聖徳太子(しょうとくたいし)が制定した「十七条憲法」の2030年の世界遺産登録を目指す「和プロジェクトTAISHI」が主催。法隆寺や四天王寺、高野山、比叡山、第2次世界大戦でユダヤ人を救った杉原千畝(すぎはらちうね)を記念した「人道の丘公園」(岐阜県)など全国43会場で同時開催した。
龍興寺では近藤純雄(こんどうじゅんゆう)住職らが見守る中、阿波さんが縦173センチ、横248センチの和紙に竜の絵と聖徳太子の言葉から「以和為貴(和をもって貴しと為(な)す)」を力強く揮毫した。
阿波さんは「ことしは太子生誕1450年の年。能登半島地震の被災地の復興と、世界各地の紛争の終息を願い筆に思いを込めました」と話した。
完成した文字は同寺金堂に展示されるという。