自家製スモークサーモンのマリネやテリーヌなどが美しく盛り付けられた前菜は、見ているだけで幸せな気分。続くメインは真鯛(まだい)のムニエル。サクッとふわっとした食感に、茂木産の梅酢を使ったバタークリームソースの優しい酸味が加わる。
自家製パンとスープ、デザート、飲み物が付いて2300円。ランチはほかに数種類を用意する。
店はオーナーシェフの河又実(かわまたみのる)さん(46)と妻京子(きょうこ)さん(52)が14年前に始めた。建物は築40年以上の洋館で、高天井や中庭に面した大窓が印象的なメインダイニングやコンクリート打ちっぱなしの部屋など、趣の異なる空間が広がる。
茂木町出身の実さんは「もてぎふるさと応援大使」。「故郷の食材の良さを生かしたい」と、ユズや和牛など同町の農畜産物を積極的に活用する。料理を通した季節感を大切に、スープとムニエルのソースは1カ月単位で変更している。
京子さんは接客担当。「くつろいで料理を楽しんでほしい」との思いで、予約状況で各テーブルの人数配分を変えるなど、細やかな心配りを欠かさない。隠れ家的フランス料理店には、ゆったりとした時間が流れている。
▼メモ 宇都宮市鶴田町2154の13。午前11時半~午後2時半、午後6~9時半。月曜はランチのみ。火、水曜定休(4月に変更予定)。要予約。(問)028・678・3311。