「頑張りすぎた母親が子どもに虐待してしまうケースも少なくない」。27日の県議会一般質問で、渡辺幸子(わたなべさちこ)氏(自民)は県の「頑張るママ応援パスポート事業」(仮称)に触れ、自身の育児経験も踏まえて事業名の変更を訴えた。

 同事業は妊娠から出産、子育てまで切れ目なく母子を支援するもので、来年度から本格実施される。特に産後うつや新生児虐待が発生しやすい生後1カ月以内の対策を重視している。

 渡辺氏は「私自身、一晩中寝ないで家事や育児に専念しても『まだ頑張れていないのではないか』としばしば不安になった」と、出産直後の心中を吐露。「周囲の声を聞くと、既にママは頑張っている」とし、「頑張るママ」という事業名が母親へのプレッシャーになりかねない恐れを指摘した。

 森沢隆(もりさわたかし)保健福祉部長は「全ての母親が社会全体で子育てを応援されていると実感できる環境の整備に努めていく」と答弁し、事業名を「ようこそ赤ちゃん!支え愛(あい)事業」に変える考えを示した。

 事業名の変更方針に対し、渡辺氏は「子育てに奮闘する母親が持つ感覚を県が理解していれば、事業の成功は間違いない」と締めくくった。