【宇都宮】市は本年度、進学を希望する高校生を対象に県内初の「将来のUターン就職促進事業」をスタートさせる。市内の企業が高校生に仕事の内容ややりがいなどを説明し、大学卒業時などの就職活動で地元企業を選択肢の一つにしてもらうのが狙いだ。佐藤栄一(さとうえいいち)市長が27日の定例記者会見で発表した。

 本年度は試行的に10月11日、宇都宮南高で実施する。対象は2年生と教員計約300人。経済産業省の「地域未来牽引(けんいん)企業」に選定されたり、女性が働きやすい職場づくりに取り組む企業に与えられる認定マーク「えるぼし」を取得したりした食品、機械、情報サービス、金融など企業13社と県内外の大学3校が参加する。

 高校生がイメージしやすいように企業などを「食べもの」「ものづくり」「情報・広告デザイン」「生活」の四つのキーワードで分け、生徒はそれぞれ20分ずつ回る。企業から仕事内容や特徴、やりがい、大学からは学びと仕事のつながりなどの説明を受ける。また食品の生産工程や情報紙の企画会議などの仕事体験もする。来年度は市内15校での実施を検討している。

 市商工振興課によると、県内の高校を卒業し大学等に進学した人のうち、他県に進学した人の割合は約8割という。同課は県外に進学し、そのまま就職する学生が多いと見ている。

 佐藤市長は会見で「人口流出を食い止めるためには、宇都宮に戻って来ていただける環境を整備することが必要」とした上で、「実施後、生徒や学校側の意見を聞きたい。(長期的には)学校と連携し、生徒の考え方やその変化、帰ってきたかどうかまで検証したい」と話した。