お店のテーマは「心と体が喜ぶご飯」。メニューは「玄米ご飯と本日のお野菜定食」(1500円)と、同メニューの持ち帰り弁当(1300円)のみ。代表の藤掛夢美(ふじかけむつみ)さん(31)は「その日の天気によってメニューを考えているんです。暑い日と寒い日では体が求めるものは違うから」と気配りをにじませる。
取材当日は梅干し付き玄米ご飯、大根と松山あげのみそ汁が主食。スチームポテトとひじきの梅あえ、夏野菜の塩こうじあえ、ケールとヘンプシードのサラダ、ズッキーニとヤングコーンのフライ…。ワンプレートに多彩な野菜が生き生きと輝いていた。いずれも地元産が中心の無農薬・有機栽培で、家庭料理を思わせる優しい味わいだ。
かつて「夜の仕事をしていて暴飲暴食で体を壊してしまった」という藤掛さん。難病のクローン病を患っていた夫の高橋一之(たかはしかずゆき)さん(41)と「暮らしを改善しよう」と食に着目。友人から無農薬野菜を薦められ、料理の研究を重ね人脈を広げながら2年ほど前に店を開いた。今では2人とも、すっかり健康な暮らしを取り戻した。
今春からは奇数月の第2日曜昼に無料の「子ども食堂」を催している。次回は9日、心と体が喜ぶ空間を提供する。
▼メモ 小山市鉢形446の1。午前11時~午後4時(午後3時ラストオーダー)。日、月曜定休。臨時休業あり。(問)0285・37・9780。