世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関係者が県と県内市町議会に提出した陳情について、鹿沼市議会総務常任委員会は13日、不採択とした。19日の市議会本会議でも不採択となる見通し。
「基本的人権を守る栃木県民の会」の元県議、増渕賢一(ますぶちとしかず)代表が11月16日に同市議会に提出した。
陳情は、特定の宗教法人や関連団体との関係を遮断する内容の宣言や決議を行わないことや、議員を含む公人や私人に特定の宗教に対する信仰の有無を問うたり、その団体との関係を調査・質問したりしないよう求める内容。
委員会には陳情人として増渕代表と野口茂治(のぐちしげはる)事務局長が出席し、趣旨説明と質疑を行った。2人の退室後に審議が行われ、「慎重に審議すべきだ」「宣言や調査をしないことを市議会が決めるのは行き過ぎた行為」などの意見が挙がり、継続審査とすることを挙手少数で否決した後、全会一致で不採択とした。
一方、塩谷町議会は13日、本会議を開き、同陳情について総務産業建設常任委員会の橋本巌(はしもといわお)委員長が「『現在、国会で審議中であり、経過を見るべきだ』と、3人が継続審査とした」と、多数決で継続審査に決定したことを報告。採決で全会一致で継続審査とした。
また同日新たに、上三川、市貝両町でも同陳情が提出されていたことが分かった。提出はいずれも11月18日で、県と県内25市町全てに陳情が提出されたことになった。