矢板市役所

 東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質を含む農業系指定廃棄物が矢板市内の農家で一時保管されている問題を巡り、斎藤淳一郎(さいとうじゅんいちろう)市長は11日の定例記者会見で、環境省に放射能濃度の再測定を求めていることを明らかにした。年度内にも実施される見込みという。

 市によると、市内では6軒の農家が計15.9トンを保管し、同省が2020年3月に公表した再測定の結果では4軒で保管する牧草8.4トンが国の基準値(1キログラム当たり8千ベクレル)を下回った。

 市は、基準値を下回ったものは、指定解除して処理したい考え。市内での暫定集約先の確保に向け、集約すべき指定廃棄物の量を再確認しようと、9月に再測定を要望した。