鰕原一男市議

 鹿沼市定例市議会一般質問2日目の8日、ナチスドイツを率いたアドルフ・ヒトラーを例に2020年3月議会で発言し、懲罰特別委員会から「陳謝」の処分を受けた鰕原一男(えびはらかずお)市議(75)=5期、希望=が、当時の自身の発言に対する佐藤信(さとうしん)市長の見解などについて質問を繰り返したことに対し、大島久幸(おおしまひさゆき)議長が異例の中止を要請。議会が一時紛糾した。

 鰕原氏は20年3月、市が作製したいちご市旗について質問中、ヒトラーとナチスドイツのシンボル「ハーケンクロイツ」の写真を掲げた。佐藤市長は同月「市議会の品位の保持について」との意見書を提出し遺憾の意を表明、鰕原氏は処分を受け陳謝した。

 鰕原氏は今年の3月議会で、自身の発言があった当時の市長見解などについて質問し、6月議会でも質問。佐藤市長は「(鰕原氏が)謝罪文を読み上げており、既に一件落着した件」などと答弁していた。

 今議会でも同様の内容で質問に立った鰕原氏が1回目の質問を終えた段階で、大島議長は議事整理権に基づき「市議会は市政の発展に資する議論をする場で私的感情で議論する場ではない。もうおやめになったらどうか」と指摘した。