地下鉄、松本両サリン事件などオウム真理教による一連の犯行を首謀したとして、殺人などの罪に問われ、死刑が確定した松本智津夫(まつもと・ちづお)死刑囚(63)=教祖名麻原彰晃(あさはら・しょうこう)=らの刑が東京拘置所などで執行されたことが6日、関係者への取材で分かった。一連の事件で死刑が確定した教団元幹部ら13人の中で初の執行。上川陽子法相が命令した。

 1995年5月の逮捕から23年。犯罪史上類を見ない数々の凄惨(せいさん)な事件を首謀した教団トップは一審途中から沈黙し、事件の詳細を語ることがないままの執行となった。

 確定判決によると、松本死刑囚はほかの教団幹部らと共謀。89年11月の坂本堤(さかもと・つつみ)弁護士=当時(33)=一家3人殺害事件、94年6月の松本サリン事件、95年3月の地下鉄サリン事件を起こした。

 公証役場事務長監禁致死事件なども含め13事件に関与し、判決で認定された死者は計27人。起訴後の死亡者などを含めた犠牲者は29人に上り、警察庁のまとめによると約6500人が重軽傷を負った。

 東京地裁は2004年の判決で、全事件での指示と共謀を認定。「一連の犯行の源であり首謀者。救済の名の下に日本支配を考えた動機は浅ましく愚かしい限りで、極限の非難に値する」と求刑通り死刑を言い渡した。

 東京高裁は、弁護団が控訴趣意書を提出しなかったことを理由に、公判を開かず棄却を決定。最高裁は06年9月に決定で高裁決定を支持し、死刑が確定した。


【電子号外】【電子号外】オウム事件で死刑執行(7月6日)