5日のオリックス戦で好投した今井

 まさに仁王立ち-。5日のオリックス戦で今井達也(いまいたつや)が今季最長7回2/3を2失点に抑え2勝目。防御率リーグトップの相手エース山本由伸(やまもとよしのぶ)に投げ勝ち、辻発彦(つじはつひこ)監督も「勝負どころで腕の振りが緩まなかった」と手放しで褒めた。

 150キロ超の速球だけではない。今井の進化が見えたのは二回だ。1死三塁、下位打線を迎えた場面で勝負球に選択したのはカットボール。今季から投げ始めた新球を外角低めへ鋭く落とし、2者連続三振でピンチを脱すると大きくほえた。

 この試合はカットボールのほか、カーブも織り交ぜ効率良くアウトを重ねた。変化球が決まれば自慢の直球も生きる。「柔」と「剛」を巧みに使い分けた投球で最後まで的を絞らせなかった。

 今回の好投には伏線がある。4月21日のオリックス戦。2-2で突入した終盤七回に甘く入ったカーブを完璧に捉えられ、勝ち越し本塁打を被弾し敗れた。

 その日も投げ合った山本の投球に感じるものがあった。「(山本は)変化球をうまく使っていた。見ていて自分の勉強になった」。力だけに頼らないクレバーさを、球界を代表する同級生右腕から吸収していた。

 敗戦を糧に成長する背番号11。防御率は2.39でリーグ2位と存在感が増す。混戦のパ・リーグを抜け出すためのキーマンに、周囲の期待が膨らんでいる。