会場で大田原高剣道部の試合を見守る毛塚辰幸さん=9日午前、宇都宮市内

 那須町で昨年3月に起きた雪崩事故で、教員でただ一人犠牲になった毛塚優甫(けつかゆうすけ)さん=当時(29)=が副顧問を務めていた大田原高剣道部が9日、関東高校剣道大会の男子団体戦に出場した。部員たちは毛塚さんの両親から贈られた胴を身に着け、強豪相手に善戦したが惜しくも予選リーグで敗退となった。観客席から試合を見届けた毛塚さんの父辰幸(たつゆき)さん(66)は「相手と互角以上の戦いを見せてくれた生徒たちを誇らしく思う」と笑顔を見せた。

 毛塚さんの思いを将来に引き継ぎ、部員たちの役に立ちたいと両親は今年3月、胴八つを同部に寄贈した。胴には毛塚さんが立志式のマグカップに書いた「坐忘(ざぼう)」の文字を刻んだ。

 両親は9日、宇都宮市で開かれた大会の様子を部員の保護者と共に見守った。