今季、先発陣の中でも特に期待されていた今井達也(いまいたつや)が8月27日、1軍登録を抹消された。
試練の中で背番号11が必死にもがいている。同20日のオリックス戦。5点リードの六回からマウンドに上がったが、ストライクが入らない。三者連続の四球を出し、無死満塁となったところでマウンドを降りた。26日の日本ハム戦も五回から登板。六回まで無失点に抑えたものの、七回に連続四死球を与え、無死一、二塁で降板となった。
「先発を任せるために課題を持たせて下(ファーム)に行かせた。その課題にどう取り組むかだ」。辻発彦(つじはつひこ)監督は抹消の理由を明かす。
依然厳しい戦いが続く中、今井は2軍の本拠地「CAR3219フィールド」で腕を振り、再び1軍から声が掛かる日を待つ。ファーム投手総合コーチの清川栄治(きよかわえいじ)は、「しっかりここでやり直す、という気持ちでやっている。精神的にも成長ができれば、投球(内容)も付いてくる」と奮起に期待する。
所沢ではセミの鳴き声も少しずつ小さくなってきた。立ち止まっている時間はない。チームの上昇のため、この男は必ずはい上がる。