海老原有希さん

インターハイの陸上女子七種競技で優勝した海老原さん=2003年8月1日、長崎市

インターハイの陸上女子やり投げで3位になった海老原さん=2003年7月29日、長崎市

海老原有希さん インターハイの陸上女子七種競技で優勝した海老原さん=2003年8月1日、長崎市 インターハイの陸上女子やり投げで3位になった海老原さん=2003年7月29日、長崎市

 インターハイや全国中学大会、甲子園の中止が決まり、夢に向かっていた皆さんの悔しさは想像以上だと思います。やりきれない思いでいっぱいではないでしょうか。今がどんなに苦しくても、きっと良い未来が待っていると信じて乗り越えることが大事です。

 私は国士舘大4年の時に右膝の半月板を損傷しました。前の年は日本選手権で優勝できたのに、この年は準優勝止まり。自国開催だった世界陸上の出場権を逃しました。今でも忘れられない、とても苦い思い出です。

 ですが、チームメートの励ましや、周囲の人からの「プレーしている姿が見たい」という期待の声が私を支えてくれました。一歩でも半歩でもいいから過去の自分より前に進みたい、一日を無駄に過ごすのはもったいないと思うようになりました。生来の負けず嫌いな性格を前面に出して、過去の自分を乗り越えられたからこそ日本記録を4度更新でき、五輪や世界選手権に出場できたのだと考えています。

 試合がなくても、今まで努力してきたことは決してなくなりません。部活動の後輩に技術を伝えるのは3年生の仕事ですし、後輩は3年生の分も全国大会での活躍に向けて頑張ってほしいです。後ろを振り返ることは悪いことではありませんが、過去にとらわれるのではなく、過去を忘れず前に進むことを意識してみてください。

 今、新型コロナウイルスの影響で世界中が混乱しています。いつかまた同じように大会が開催されないとなったときの良い前例となれるよう、前向きに、負けず嫌いの精神で頑張りましょう。

 ◆プロフィル 1985年、上三川町生まれ。真岡女高-国士舘大-スズキ浜松AC。日本選手権で9回優勝し、五輪は2012年ロンドン、16年リオデジャネイロ大会に出場。現在はスズキ浜松ACコーチ