2019年6月4日の広島戦で先発し、7回4失点だった今井=メットライフドーム

 我慢の力投が昨季セ・リーグ王者からサヨナラ勝ちを呼び込んだ。

 4日の広島戦に先発した今井達也(いまいたつや)は、初回から切れのある直球で打者の内角をえぐって内野フライの山を築くと、打線も応えて二回に4点を先制。西武優位かと思われたが、落とし穴は中盤に待っていた。

 四回に先頭のバティスタにあわや場外の特大本塁打を打たれると、計5本の長短打を集中され一挙4失点。貯金を吐き出した。「先制点を取ってもらったのに守り切れなかった。本塁打を打たれた後にしっかり抑えなくてはいけなかった」と猛省した。だが、そこから成長の跡を示した。

 前回登板した5月28日の楽天戦。六回まで無安打投球を続けていたが、七回に浅村栄斗(あさむらひでと)に安打を許すと、勢いづいた相手打線を止められずに敗戦投手となった。

 この日は同じ轍(てつ)は踏むまいと、五、六回はピンチをつくるも踏ん張り、七回はバティスタに変化球を散らしてスライダーで空振り三振に仕留めるなど三者凡退でリベンジを果たした。

 八回以降は救援陣が無失点リレーで粘り、中村剛也(なかむらたけや)の決勝打でチームは延長十二回サヨナラ勝ち。今井は勝利投手にこそなれなかったが、敗戦を糧に価値ある勝利を手繰り寄せた。