安倍晋三首相は新型コロナウイルスの感染拡大に備える改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づき、緊急事態宣言を近く発令する意向を固めた。対象地域は東京や大阪を軸に調整する。政府関係者が6日、明らかにした。感染が全国的かつ急速にまん延し、国民生活や経済に甚大な被害を及ぼす段階に入ったと判断した。同法による発令は初めてで、私権制限を伴う措置が可能となる。世界的に感染が広がる中、国内対応は重大な局面を迎えた。

 首都・東京で感染者が急増している。首相は速やかに専門家で構成する諮問委員会に諮る。委員会が要件を満たすと判断すれば、首相が緊急事態宣言を発令する。オーバーシュート(爆発的患者急増)で、医療提供体制が崩壊する事態を回避する狙いがある。

 宣言は、都道府県を単位とする区域や期間を明示。対象地域の知事は社会機能や医療の崩壊を防ぐため(1)不要不急の外出の自粛要請(2)学校や映画館などの使用停止や制限の要請・指示(3)医薬品などの強制収用-などができるようになる。食品や医薬品など物資の売り渡し、保管命令も可能で、応じない場合は罰則規定もある。

 新型コロナウイルス特措法 2013年に施行された新型インフルエンザ等対策特別措置法の適用対象に新型コロナウイルス感染症を追加した改正法。3月13日に成立した。国や都道府県の責務などを規定している。特措法に基づく政府対策本部の本部長を務める首相が「緊急事態宣言」を発令すれば、都道府県知事は法的根拠を持って外出やイベント自粛などの要請・指示を出すことができる。


【電子号外】首相、緊急事態宣言の意向(4月6日)