順調に分譲が進む千塚産業団地

 栃木市内の産業団地2カ所の売れ行きが、好調だ。2年半前に販売を開始した千塚産業団地(千塚町)は、3月末で分譲率が98%強となる見込み。25年以上前に分譲した宇都宮西中核工業団地(西方町本城など)も最近5年間で分譲が進み、3月上旬で完売するという。高速道路周辺という好立地に加え、企業の関東近辺への進出意欲の高まりが背景にあるとみられる。市は「進出したいという企業の申し出を断っているのが現状。ニーズに応えたい」として、新たに2カ所の産業団地造成を検討している。

 市は2017年7月、千塚産業団地の分譲を開始した。東北道栃木インターチェンジまでは2・5キロの好立地にある。分譲面積は市造成では最大の26ヘクタールで、整備費は約32億円。市産業基盤整備課によると、周辺の公共工事で排出された公共残土を活用するなど、整備費の抑制に努めた。その結果、分譲価格を比較的安価に設定できたという。

 販売は当初の計画を上回るペース。2月1日現在で12社に分譲し、うち6社が操業している。3月末でさらに2社と契約する予定。最後に残った1区画も商談中だ。

 栃木市と鹿沼市にまたがる宇都宮西中核工業団地は、県土地開発公社などが1996年に造成した。北関東道都賀インターチェンジまでは6キロ。鹿沼側(41・2ヘクタール)は分譲を終了した。

 栃木側(50・6ヘクタール)は苦戦していたが、ここ5年間で6社が次々に契約した。残りの区画も3月上旬に分譲する予定で、完売する見通しとなった。

 同課は好調の要因について、埼玉県など南関東の産業団地が軒並み売り切れとなり、「企業立地の波が北関東に押し寄せている」とみている。購入しやすい販売価格のほか、地盤の強さなど災害の影響が少ないことも好条件。昨年の台風19号で市中心部などは甚大な被害に遭ったものの、両団地ともほぼ被害がなかった。

 企業進出により、雇用や市税の増加などの好影響が期待される。両団地で1600人以上の雇用が見込まれ、固定資産税なども年間で計4億6千万円増加する見通しだ。

 市は現在、栃木インターチェンジ周辺など2カ所で新たな産業団地の開発を検討中。実現に向け、国や県と協議している。同課は「最大の目的は、雇用創出による定住人口の確保。にぎわいのある街づくりに向け、若者が魅力を感じる企業を誘致したい」と意欲を見せている。