「イズミヤニカイ」を開いた鶴見さん(右)、丸山さん(左)とオーナーの泉さん

 【足利】通3丁目の「足利中央ビル」2階をリノベーションした、シェアオフィスやラウンジなどに使えるスペース「イズミヤニカイ」がオープンし、25日に内覧会が開かれた。近くの北仲通り周辺で、古い建物を使った若手の出店が続く動きに触発された2人の男性が「人々が集い、縁がつながる場所」として、築50年のビルに新たな息吹を吹き込んだ。

 手掛けたのは、市出身のグラフィックデザイナー鶴見裕也(つるみゆうや)さん(32)=さいたま市=と、島田町の1級建築士丸山裕平(まるやまゆうへい)さん(35)。

 帰郷を考えていた鶴見さんが昨年、同ビルの1階で酒店「和泉屋」を営むオーナー泉賢一(いずみけんいち)さん(41)に「2階を使いたい」と相談。そこに、近くで2018年にオープンした「喫茶八蔵」の常連仲間だった丸山さんが意気投合し、加わった。鶴見さんは今夏頃に、市内に引っ越す予定。

 丸山さんは19年、近くで古民家を使ったゲストハウス「わ家」も手掛けた。周辺では近年、新たに出店した若者がつながり、新たな取り組みに発展する流れが生まれつつある。泉さんは「同年代、若い人が集まってきた。10年前では考えられない」と喜ぶ。

 イズミヤニカイは延べ床面積約99平方メートル。昨年末に約1カ月かけて改装工事を行った。歴史を感じさせるよう天井はコンクリートむき出しのまま。机や作業台として使える卓球台やソファ、ローテーブル、棚などが配置され、無線LANやカウンターキッチン、トイレなどを備える。机があるワークスペース2カ所は鶴見さんと丸山さんが利用するが、増設も可能という。

 約20年前までは洋食店として使われていた。その後、倉庫にしていたがここ数年、イベントなどで再び使われるようになっていた。丸山さんは「使えるものを継いでいくと、まちの歴史や文化、愛着につながる」、鶴見さんは「人が集まり、何かが生まれる場所にできたらいい」と話している。

 (問)鶴見さん080・1171・5562。