シードが順当に8強入りし、昨秋からの勢力図に大きな変化はなかった。本塁打数が昨年を2本上回る20本に増え、完封試合が昨年の9試合から3試合に減少。近年続く「打高投低」の傾向が顕著に現れた。

 3年ぶりの王座に就いた作新は攻守に安定感があり、改めて総合力の高さを示した。

 主戦高山陽成(たかやまようせい)に次ぐ柱として、2年生右腕林勇成(はやしゆうせい)が2試合に先発し、防御率2・20と結果を残した。打線も決勝で二塁打2本を放った4番沖龍(おきりゅう)を中心に、2回戦の宇短大付戦(9安打)を除く3試合で2桁安打。相手の隙を突く積極的な走塁など、プレーの細部に意識の高さを感じさせた。

 準優勝の青藍泰斗は、2回戦の栃商戦で7点差をはね返したのをはじめ、決勝までの4試合中3試合で逆転勝ちと勝負強さを発揮した。準決勝の国学栃木戦では、背番号10海老原優輝(えびはらゆうき)の好投が光った。

 センバツ帰りの国学栃木は4強止まり。関東大会出場を懸けた準決勝に先発した宮海土(みやかいと)は、3回4失点で降板。甲子園から続く「柱になる投手の確立」の課題は残されたままだ。前回王者の白鴎足利は活発な打線に引っ張られ、2年連続で4強入りを果たした。

 県高野連の藤田光明(ふじたみつあき)理事長は「本県は打撃を中心にチーム力が上がっている。そこに投手力が備われば全国でも十分戦える」と分析する。夏の県大会では、8強入りした文星付、佐野日大の実力校や小山南、宇南の県立勢、好投手を擁する宇短大付などが虎視眈々(たんたん)と頂点を狙う。8連覇を目指す作新を止めるチームは現れるのか。「100回目の夏」の代表を巡るハイレベルな戦いに期待したい。