あと一歩だった。延長十一回の攻防の末、9−11で青藍泰斗に惜敗した栃商。入江智宏(いりえともひろ)監督は「練習の成果を出してくれた。苦しい時こそ励まし合って頑張るという姿勢を出してくれた」と選手たちをねぎらった。

 バットを短く持ってコンパクトに振り、低い打球を打つ−。狙いは的中した。同点で迎えた三回は連打で1死二、三塁の好機をつくり、6番佐山敦史(さやまあつし)が勝ち越しの左前適時打。続く青木優太(あおきゆうた)も右中間を破る適時打でこの回一挙3点。勢いは止まらず、四回には5安打で4得点を挙げた。

 だが、バッテリーが大量リードを守れない。八回に同点に追いつかれ、延長十一回には勝ち越しの2点本塁打を浴びた。3番手で登板した寺内翼(てらうちつばさ)は「投げ急いで直球が甘く入ってしまった」と失投を悔やみ、捕手の青木優太(あおきゆうた)は「投手とのコミュニケーションが合わなかった」と反省した。

 敗れはしたが、相手を上回る19安打は冬場の成果だ。太平山を回るランニングコースなどでの走り込みを増やして体力、下半身を強化。打撃練習も約10種類のメニューを行うことで対応力を磨き、場面に応じた打ち方を身に付けた。

 早乙女聖直(そうとめせな)主将は「最後は体力の差。まだ弱さを克服できていない」と自覚する。敗戦の悔しさと強豪を苦しめた手応えを胸に、古豪が夏への再スタートを切った。

 ◆ 栃商vs青藍泰斗の試合結果はこちら