県内の地域おこし協力隊の隊員数

 地方で一定期間暮らし、活性化を支援する「地域おこし協力隊」として本県に移住する隊員数が頭打ちになりつつある。総務省によると、2018年度中に県内で活動した隊員(退任者含む)は95人で、前年比5人増にとどまった。県内自治体から「採用難」の声も出る中、受け入れを後押しするために県は31日、東京都内で、市町合同の募集セミナーを初めて開いた。

 本県では13年度に8人が活動。14年度18人、15年度44人、16年度65人、17年度90人と、13年度以降は2桁台の増加が続いていた。

 県によると、6月1日時点で宇都宮市と高根沢町、芳賀町を除く県内22市町で74人が活動している。18年6月末時点では71人だった。隊員数がほぼ横ばいとなったことについて、県の担当者は「全国の自治体が募集に力を入れる中、県の知名度やブランド力の低さが影響している可能性もある」などと分析している。魅力発信を図り、県主催のセミナーを初企画した。

 ふるさと回帰支援センター(東京都)が、受けた移住相談に基づき毎年発表する「移住希望地ランキング」で、上位常連の長野や静岡、山梨県などでは隊員の大幅増が続く。本県も首都圏から近い地理条件は似ているが、18年は公表される20位以内に入っていない。

 市町側には“ブーム”の陰りを指摘する声もある。

 大田原市の現隊員は7人。18年6月末時点では12人がいた。任期満了や途中退任が重なり、数が減ったという。現在は第13次募集として10人程度を募るが、同市の担当者は「数年前に比べ、(募集への)反応は鈍い印象。そもそも隊員を希望する人が減っているのではないか」と推測する。

 那須烏山市では10月末までに1期生の隊員全3人が任期を終える。今は2期生として2人を募集中だが、同市の担当者は「売り手市場を感じている」と言う。

 31日のセミナーでは両市と佐野、小山、那珂川、益子の6市町の職員が、募集内容や地元の魅力などを説明し、首都圏などの参加者11人の質問に答えた。

 総務省によると、18年度には全国で前年度比529人増の5359人が隊員として活動。同省は24年度に8千人に増やす目標を掲げている。