「消えた年金」問題や閣僚に相次ぐ不祥事-。国民の怒りはうねりとなって全国に広がっていた。

 「政権への不満が結果に表れた。だから、とてつもない票をもらった」。参院議員を2期務めた谷博之(たにひろゆき)氏(76)にとって、2007年の参院選の記憶は今も鮮明に残る。

再選を果たし花束を掲げ支持者に応える谷さん(中央)=2007年7月29日、宇都宮市内

 定数削減により改選1人区となった栃木選挙区には、民主現職の谷氏、自民党現職の国井正幸(くにいまさゆき)氏、共産党新人の小池一徳(こいけかずのり)氏の3人が立候補。全国で29ある1人区で唯一、現職同士が雌雄を決することとなり、注目を集めた。

 強固な保守地盤で「自民王国」と言われる本県。「普通に考えたら自民現職にはかなわない」。谷氏は厳しい一騎打ちになることを覚悟していた。

 風向きが変わってきたのは選挙前の春ごろだった。06年9月に戦後最年少で就任した安倍晋三(あべしんぞう)首相だったが、閣僚に「政治とカネ」問題や失言が相次ぎ、国民は不信を募らせた。

 5月には、ずさんな管理による年金記録漏れ問題も発覚。谷氏陣営には、保守層からも「表には出られないが支持する」という声が寄せられた。選挙が近づくにつれ、事務所に足を運んでくれる人が増え、街頭での有権者の反応にも手応えを感じた。

 迎えた投開票日。開票開始とほぼ同時に、当選確実と知らされた。「一番の要因は政治の流れ」。初当選時の2倍以上となる48万4900票を獲得し、11万票差をつけての快勝だった。

 全国では改選となった121議席のうち、自民は獲得議席数が37にとどまる歴史的な惨敗を喫した。民主は改選議席を過去最高の60と大幅に伸ばして参院第1党に躍進。参院で与党が少数の「ねじれ国会」が生まれた。

 その後も“うねり”は止まらない。自民の大敗は、2年後の政権交代の序章にすぎなかった。

 「消えた年金」問題や閣僚に相次ぐ不祥事-。国民の怒りはうねりとなって全国に広がっていた。

 「政権への不満が結果に表れた。だから、とてつもない票をもらった」。参院議員を2期務めた谷博之(たにひろゆき)氏(76)にとって、2007年の参院選の記憶は今も鮮明に残る。

 

 定数削減により改選1人区となった栃木選挙区には、民主現職の谷氏、自民党現職の国井正幸(くにいまさゆき)氏、共産党新人の小池一徳(こいけかずのり)氏の3人が立候補。全国で29ある1人区で唯一、現職同士が雌雄を決することとなり、注目を集めた。

 強固な保守地盤で「自民王国」と言われる本県。「普通に考えたら自民現職にはかなわない」。谷氏は厳しい一騎打ちになることを覚悟していた。

 風向きが変わってきたのは選挙前の春ごろだった。06年9月に戦後最年少で就任した安倍晋三(あべしんぞう)首相だったが、閣僚に「政治とカネ」問題や失言が相次ぎ、国民は不信を募らせた。

 5月には、ずさんな管理による年金記録漏れ問題も発覚。谷氏陣営には、保守層からも「表には出られないが支持する」という声が寄せられた。選挙が近づくにつれ、事務所に足を運んでくれる人が増え、街頭での有権者の反応にも手応えを感じた。

 迎えた投開票日。開票開始とほぼ同時に、当選確実と知らされた。「一番の要因は政治の流れ」。初当選時の2倍以上となる48万4900票を獲得し、11万票差をつけての快勝だった。

 全国では改選となった121議席のうち、自民は獲得議席数が37にとどまる歴史的な惨敗を喫した。民主は改選議席を過去最高の60と大幅に伸ばして参院第1党に躍進。参院で与党が少数の「ねじれ国会」が生まれた。

 その後も“うねり”は止まらない。自民の大敗は、2年後の政権交代の序章にすぎなかった。