【那須】町は25日の定例記者会見で、ふるさと納税の仕組みを活用した新たな起業家支援事業を開始すると発表した。町内での起業を促進し地域経済活性化や移住者増を図る狙いで、県北では初の試み。7月1日から対象となる起業家の募集を始める。平山幸宏(ひらやまゆきひろ)町長は「町内を観光した後に町で起業したい思いを抱く若い人などは多い。夢をかなえてもらうと同時に、町内に多くの企業を呼び込みたい」としている。

 事業は町若手職員でつくる「まちづくり新鮮組」の提案を具現化するもの。対象となる事業として、地域課題の解決や地域資源を活用した事業など観光、環境、教育など幅広い分野を想定。初年度は町が審査して起業家の1事業を認定した後、ふるさと納税のインターネット寄付受付窓口サイトに事業を最大3カ月間掲載し、資金調達のための寄付募集を行う。起業のほか、事業拡大も対象となる。

 町は集まった寄付額と同額を起業家に補助金として交付。寄付者はふるさと納税として所得税などの控除が受けられるほか、起業家から商品などを想定した返礼を受けられるという。

 町内の事業所数は2012年の1521カ所から、16年はサービス業などの小規模事業者を中心に40カ所増え1560カ所に。町企画財政課によると「地方での事業所数の増加は全国的にも珍しい」といい、起業へ資金獲得を望む需要はあるとみている。

 起業家の募集は8月15日まで町ホームページなどで行う。9月に審査を行い、10~12月でクラウドファンディングを実施。20年4月から補助金を交付する予定。