【野木】住宅購入費の一部を町が補助する「定住促進補助金事業」の申請数が順調に伸び、累計300件に達した。しかし人口の社会増にはなかなかつながらず、町内のアパート居住者が一戸建てに転居するのに使われているのが実情だ。町は補助金を移住促進にも役立てようと、取り組みを強化している。

 町は2015年、新築住宅の購入者に15万円、中古住宅の購入者に10万円を補助する助成事業を始めた。申請数は15年度52件、16年度75件、17年度96件とコンスタントに伸び、18年度も77件に上った。町は19年度までに累計申請数を370件にすることを目標値に掲げており、このまま推移すれば達成できる見込みだ。

 しかし内訳を見ると、町内のアパートなどからの転居者が200件を占めており、町外から人を呼び込むまでにはなっていない。補助事業を開始してから18年度までの4年間で、人口の社会増は累計76人増にとどまった。19年度までに180人増を達成するという目標の半分にも届いていない。

 自治体によっては同様の助成事業の対象者を外部からの転入者のみに限定しているところもあるというが、町は制度設計に当たり、定住促進の面から転居者も対象に含めた。町未来開発課の担当者は「住宅購入の助成事業は定住促進の面では功を奏しているものの、この取り組みだけでは人口の社会増の目標を果たすことは難しい」と分析する。

 町内の人口減少に歯止めをかけることは、町の基幹政策である「町総合戦略」(15~19年度)の大きな柱でもある。町はこのため、移住に特化した情報を載せる「移住ナビ」を町ホームページ(HP)内に開設したほか、移住者向けの「半日ガイドツアー」を始めるなど、移住促進への取り組みを強化している。