「栃木ゆかりのみ」で交流する本県出身者ら。この日は小山市とコラボした=17日夜、東京都文京区

 春を迎え、就職や進学で首都圏に移住する人も多いはず。「栃木弁丸出しで古里を語り合いたい!」。東京都内にいながら、そんな願望をかなえてくれる、県人同士の交流の場が増えている。UIJターンのきっかけにしたい行政の積極的な関与や、民間の盛り上がりが背景にある。

 今年27回目で最も歴史があり、規模も大きい東京県人会の懇親会。会員(年会費3千円)が対象で、毎年100人超が集まる。年齢層は高め。福田富一(ふくだとみかず)知事や本県の国会議員、経済人らも例年出席している。同会は2016年度から、49歳以下を対象に「とちぎ若者会」を開いている。会員でなくても栃木にゆかりがあれば参加でき、本年度は20代後半~30代が中心だった。

 県は17年度に県出身者コミュニティー「Jimoto TOCHIGI(ジモト トチギ)」を設立した。本年度は学生限定イベントとしてUターンした“先輩”の講話や「下野かるた」を使った交流を行い、「FES(フェス)」と銘打つ社会人向けイベントではUターン実践者を交えたトークセッションなどを行った。19年度後半には無料通信アプリLINE(ライン)での発信を始め、若者へのPRを強化する方針だ。

 民間が企画運営し、参加者の輪が広がるのが「栃木ゆかりのみ」だ。都内と小山市の2拠点生活を送る会社経営永井彩華(ながいあやか)さん(28)=小山市出身=が15年に始めた飲み会。毎回趣向を変えながら19回開催し、延べ500人以上が参加した。フェイスブックなどで会を知った25~35歳の社会人が多いという。永井さんは「飲み会だとハードルが低くて参加してもらいやすい。栃木に関わるきっかけづくりができれば」と狙いを語る。

 このほか、本県出身の学生が集まって団体を立ち上げ、栃木関連のイベントを企画する動きも。県地域振興課の担当者は「長い目で見ればUIJターンにつながるはず」と民間の取り組みを歓迎している。