経済産業省は27日、石炭火力発電の稼働を4月から1年間限定で増やすことを決めた。中東からの調達量が少ない石炭の利点を生かし、供給途絶の恐れがある発電用の液化天然ガス(LNG)や石油の節約につなげる。二酸化炭素(CO2)を多く出す石炭への依存度を下げてきたが、イラン攻撃の長期化を念頭に置き脱炭素政策を一時後退させる。
27日の審議会で委員の了承を得た。経産省は現時点で電力供給への支障は想定していない。
石炭火力は発電電力量全体の3割近くを占める主力電源だ。CO2排出を抑えるため、経産省は利用を減らしてきた。2025年度には低効率の旧型設備の稼働率を年50%以下に規制する仕組みを導入。今回はこの規制を1年間やめる。
日本が輸入するLNGのうち封鎖が続くホルムズ海峡を通るのは年約400万トンで、経産省は石炭火力の利用を拡大すれば、1割を超える約50万トンのLNGを節約できると試算した。
石炭はオーストラリアやインドネシア産が多く、中東産が多いLNGや石油に比べてイラン情勢の影響を受けにくい。
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