福岡市の商業施設で2020年、少年院を仮退院したばかりの当時15歳の男性受刑者(20)に刺殺された女性=当時(21)=の遺族が、受刑者とその母親に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は25日、約5400万円を連帯して支払うよう命じた。受刑者のみに賠償を命じた25年の一審福岡地裁判決を変更し、母親の監督義務違反を認めた。
遺族側は母親の責任を認めなかった一審判決を不服とし控訴した一方、賠償命令を受けた受刑者は控訴していなかった。
松田典浩裁判長は判決理由で、母親が受刑者の仮退院前後に「他者に重大な危害を加える恐れがあると具体的に予見していた」と認定。その上で、他害行為に及ばないように指導監督を怠らなければ「衝動に駆られて事件に及ぶことも防止できた」と判断した。
遺族側は、受刑者の母親が同居していた時期から不適切な監護をし、仮退院の際に受け入れを拒むなど、指導監督すべき義務を放棄したと主張していた。
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