資料を手に取材に応じる、安倍元首相銃撃事件の公判で裁判員を務めた30代男性=3日、奈良県内

 安倍晋三元首相銃撃事件の公判で裁判員を務めた30代の男性会社員が24日までに取材に応じた。裁判では山上徹也被告(45)=無期懲役、控訴=の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への献金にのめり込み、家庭が崩壊する様子が明らかにされた。審理を通じて生い立ちを改めて知った男性。被告に関し「母親と縁を切っていれば良かったのでは」と感想を口にした。

 奈良地裁で行われた審理で弁護側は、不遇な生い立ちが動機に結び付いたとして酌量を求めたが、検察側は「大きく影響したとは認められない」と主張し、今年1月の判決はこれを追認した。

 教団への恨みから、手製銃を約10丁製作した被告。裁判を通じ、男性はその人となりをこう感じた。「真っすぐしか見られない人。(銃が)手に入らなかったから自分でつくろうというのは、一点しか見られない人だ」

 男性によると、被告は法廷で下を向いていることが多かったが、判決言い渡しの際には眉毛のあたりが細かく動いた。求刑通りの無期懲役。男性は「動揺している」と思ったという。