中東情勢に関する関係閣僚会議で発言する高市首相(手前)=24日午前、首相官邸

 政府は24日、石油の国家備蓄30日分の放出を26日に始めると発表した。全国11カ所で保管する約850万キロリットルが対象となる。民間が保管する15日分を先行して放出しており、国が備蓄する分の一部も出す。ホルムズ海峡が封鎖状態になった影響で原油調達に支障が出ており、供給不安を和らげる。

 高市早苗首相は中東情勢に関する関係閣僚会議で「経済活動への影響を最小限に抑えるべく、全力で対応する」と述べた。工業や農業などサプライチェーン(供給網)全体の対応方針をまとめるよう指示した。中東の産油国が日本国内で保管する「産油国共同備蓄」も3月中に放出が始まる予定だと明らかにした。

 国家備蓄は、ENEOS(エネオス)や出光興産など国内の石油元売り4社に総額約5400億円で売却する。産油国が公表した2月の販売価格に基づき算出し、3月19日付で契約した。

 放出は26日から菊間基地で始め、月内に計9カ所で着手する見通し。4月上旬には上五島基地と志布志基地でも開始し、4月末までに作業をおおむね終える方針としている。