事件の現場となったアパート=2021年2月、東京都国立市

 東京都国立市の都営アパートで2020年11月、9階ベランダから妻=当時(41)=を突き落として殺害したとして、警視庁に逮捕され、その後処分保留で釈放された夫(49)について、東京地検立川支部は17日、殺人罪で起訴した。約5年におよぶ長期の処分保留期間後の起訴は異例。

 起訴されたのは同市の高張潤被告。立川支部は17日、被告の身柄を拘束した。認否を明らかにしていない。

 起訴状によると20年11月29日、国立市のアパート9階の一室で、妻麻夏さんの首を圧迫するなどの暴行を加えた上、ベランダから投げ落とし、多発損傷により死亡させたとしている。

 高張被告は翌日に110番し、警視庁に「妻は自分で飛び降りたようだ」と説明。21年2月28日に殺人容疑で逮捕された。逮捕時は容疑を否認し、立川支部は同3月22日に処分保留で釈放した後も任意で捜査を続けていた。

 捜査関係者によると、麻夏さんが転落する際に既に意識を失っているなど、他者が介在しないと落下しない状況だったとみて捜査を継続していた。