政府は2026年度、自動車事故の被害者への支援策を拡充する。親を失った交通遺児に支払われる育成給付金の額を引き上げるほか、障害を負った人がリハビリで使う「療護施設」の大規模改修にも本格着手する。被害者救済を目的とする自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料を管理する特別会計に、国の一般会計から5千億円超が一括返還されることが決まり、支援策の原資が大幅に増えるためだ。

 育成給付金は現在、交通遺児の年齢によって月3万2千~7万円が支払われている。国土交通省によると、金額は1980年ごろから大きな見直しはされてこなかった。一括返還が決まったのを受け、現行から大幅に増額する方向で調整している。

 自動車事故で重度の意識障害を負った人が一時的に入所する千葉療護センター(千葉市)の大規模な改修工事にも取りかかる。手狭となっているリハビリスペース拡大などの工事に当たる。

 療護施設は千葉のほか宮城、岐阜、岡山の3県にもあるが、国交省によると、いずれも老朽化が進んでおり、27年度以降に順次改修する。