将棋の竜王戦を主催する日本将棋連盟と読売新聞東京本社が、指し手記録(棋譜)を許可なくユーチューブで動画配信され損害を受けたとして、配信者に計約1960万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は12日、利益侵害を認め、配信者に対し読売新聞へ325万円の支払いを命じた。
鹿子木康裁判長は、棋譜は財産的保護に値するとし、配信によって読売新聞が得るはずだった利用許諾料や広告収入が減少したと指摘。一方、同社の認知度や宣伝広告効果が損なわれたとは認められないなどとして、賠償額を一審東京地裁判決が命じた約840万円から減額した。
将棋連盟については、配信による損害は認められないとして、一審と同様に請求を退けた。
判決によると、読売新聞は将棋連盟と棋譜を独占的に管理する契約を締結。配信者は2022~24年の竜王戦棋譜を無断で利用し、動画を配信して利益を上げた。
将棋連盟は「新聞社と長年築いてきた運営方法が、将棋文化の持続的発展に不可欠だと改めて司法の場で確認いただいた」とコメントした。
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