高市早苗首相は11日、石油備蓄のうち1カ月半の消費量に相当する分を日本単独で放出すると表明した。16日にも始める。米国とイスラエルのイラン攻撃に伴う原油価格の高騰に対応し、経済活動に欠かせないエネルギーである石油の安定供給を図り、景気を下支えする。放出はロシアによるウクライナ侵攻後の2022年以来4年ぶり。25年末にガソリン税の暫定税率を廃止したことで取りやめた補助金を19日に再開し、ガソリン価格を抑制することも発表した。

 国際エネルギー機関(IEA)も日米欧で過去最大の4億バレルを協調放出することを決めた。

 首相は国家備蓄を1カ月分、民間備蓄を15日分放出すると説明した。国家備蓄は国内の石油元売り各社に売り渡して放出する。

 国家備蓄の単独放出は1978年の制度開始以来初めて。

 日本は原油輸入の9割以上を中東に依存し、ほとんどがホルムズ海峡を経て日本に入ってくる。首相は「今月下旬以降、わが国への原油輸入は大幅に減少する見通しだ」と述べた。