米食品医薬品局(FDA)=2020年8月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米食品医薬品局(FDA)は10日、医薬品「ロイコボリン」について、特定遺伝子の変異で発症する希少疾患の治療への適用を承認した。米メディアによると、自閉症には「十分なデータがない」として認めなかった。トランプ大統領らは昨年9月の記者会見で、自閉症治療にロイコボリンが有望と主張したが、科学的な裏付けが不十分と専門家から批判されていた。

 FDAが効果を認めたのは、遺伝子の変異によりビタミンB群の一つである葉酸の脳への供給が不足する病気で、発症するのは100万人に1人以下。公表されている論文を分析するなどし、この病気への有効性が確認された。自閉症への効果を示す十分なデータは得られなかったという。

 英医学誌ランセットに今月上旬に掲載された研究によると、米国に居住する5~17歳へのロイコボリンの処方は、昨年9月の記者会見後の約3カ月で71%増加。一部で入手困難になったという。

 トランプ政権は米国内で自閉症が「流行している」とし、原因究明などを進めている。