イラン周辺国の邦人退避に備え、航空自衛隊のKC767空中給油輸送機でモルディブへ向かう隊員ら=8日午前2時22分、愛知県の空自小牧基地

 イラン情勢悪化による邦人退避に対応できるよう、航空自衛隊のKC767空中給油輸送機1機が8日未明、愛知県の空自小牧基地からインド洋の島国モルディブへ向け出発した。政府はイラン周辺国の滞在邦人のうち希望者をチャーター機で輸送する方針。空自機の派遣は、チャーター機が運航できない不測の事態に備えるためとしている。

 小牧基地では、午前2時20分ごろ、迷彩服を着た隊員ら約30人が隊列を組んで輸送機に乗り込んだ。見送る関係者に手を振る隊員もいた。

 自衛隊による邦人輸送は自衛隊法84条の4に規定されており、外相から防衛相への依頼で実施する。今回は茂木敏充外相から6日に小泉進次郎防衛相へ要請があり、防衛相が自衛隊にモルディブまでの移動と待機を命令した。

 邦人輸送はこれまで計9回の実施例がある。2023年にイスラエル、24年にレバノンから空自機で邦人らを運んだ。イランの交戦が激化した昨年6月にも空自機がアフリカ・ジブチに派遣され待機したが、輸送任務はせずに帰国した。