スピードスケート女子で21歳の野明花菜にとって、五輪初陣はいきなりの大一番だった。17日の団体追い抜き3位決定戦。体勢を崩しながら、3人一組の真ん中で必死に隊列に食らい付いた。銅メダル死守に貢献し、涙があふれ出た。
一昨年12月に左足首を骨折し、今季は復帰への助走期間としていた。それが夏に回復ぶりを見た日本連盟から団体追い抜きのサブ選手に抜てき。スピードと持久力を兼備したオールラウンダーは評価が高く、夢にも思っていなかった五輪が現実になった。
父の弘幸さん、母の三枝さん(旧姓上原)はともに五輪に2度出場。自然と始めたスケートで好結果を出すにつれ、「2世」への視線がつらかった。
中学時代の教員が1998年長野五輪に出場した母を知っており、普通に声をかけられた。すると「私は私です!」と強く言い返し、その場を去ったという。
表彰式後の記者会見で両親の話題を振られた野明は「それが嫌だった時期もあったけれど、最高の形で恩返しできたかな」と言った。父と母は取れなかった五輪のメダル。涙は笑顔に変わった。(共同)
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