三陸アーカイブ減災センターで保管されている写真=2023年3月、岩手県陸前高田市

 東日本大震災の被災地で写真やランドセルといった「思い出の品」の返却事業を担う岩手県陸前高田市の三陸アーカイブ減災センターが、民間企業と連携した事業継続を模索している。国の補助金は2025年度で終了するが、秋山真理代表理事は「今も必要とする人は多い」と意義を強調する。

 センターは2月初旬、東京都港区でワークショップを開いた。NECの社員有志が社会貢献のために活動する「NECプロボノ倶楽部」のメンバーら約30人を前に、秋山さんは「思い出の品は家族にとって宝物で、生きてきた証し」と訴えた。

 センターによると、これまでに津波で一時流された写真約20万~30万枚、物品4千点以上を収拾し、7~8割ほどを返却。思い出の品を巡っては、保管場所の確保の問題などから事業を終える被災地が増えているという。

 秋山さんは、震災から時間が経過したことでようやく写真が見られるようになった人や、幼少期の写真を捜す若者もいることを紹介。出席者からは「保管場所をコミュニティーづくりの広場にしてはどうか」といった意見が出された。