「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録後、初の鹿沼秋まつりが7、8の両日、鹿沼市中心街で開かれた。主催者発表では、2日間で計約32万人と前年を1割ほど上回る人出。文化遺産としての格や知名度が上がった結果だろう。

 その陰で、屋台を出す各町の努力や苦労にも思いを巡らせたい。宇都宮・県央版での連載記事「まつりを継ぐ」で報じたように、各町は人口減少が進む中で人的、金銭的なやりくりが難航。特に小さな町が屋台を出すには、綿密な計画や根回しを経て数年に1度できる状態だという。伝統を途絶えさせないため「何かを省かなければ…」と、今回運行を断念した町の自治会長の訴えが心に響いた。

 「地方創生」を旗印に、文化遺産や自然環境を生かした観光で経済活性化を図ろうとする動きは各地で盛んだ。一方で人口減・少子高齢化はさらに進む。単純に考えれば市場は縮小する。その中で持続可能な仕組みはどうあるべきか。「経済成長」以外の視点からも幅広く考えてみたい。