衆院選で大敗した中道改革連合は13日、新代表に元立憲民主党幹事長の小川淳也(おがわじゅんや)氏(54)を選出した。公明党出身者からの立候補はなかった。公示前167議席から49議席に激減した党の再建が託された。来春には統一地方選がある。本県では県議選もある。それに向け、早急に党を立て直さなければならない。

 中道は衆院解散直前に立民と公明の衆院議員が合流してつくられた衆議院限定の政党である。参議院や地方議会には現在も両党が残っている。まずはこの両党の組織をどうするのかが問われるだろう。温存したままで有権者の信頼が得られるだろうか。

 公明党は自民党と26年もの長きにわたり連携し、与党の時は連立政権を組んできた。その間、旧民主党に源流を持つ立民とは対立関係にあった。衆院選を前に急に一緒になっても、お互いの支持者に戸惑いや不信感を拭い去ることはできなかった。

 大敗の責任を取って辞任した野田佳彦(のだよしひこ)前共同代表は、選挙期間中に「1+1が2に届かなかったら失敗だ」と述べていた。それどころか、議席数は3分の1以下に激減してしまった。両党合流の相乗効果が本県でも発揮できなかったのは、下野新聞社の取材や共同通信が実施した出口調査からも明らかである。

 2024年の前回衆院選で、自民に勝利した栃木2、4区の立民候補者は無党派層、立候補者がいなかった国民民主党支持層を手堅くまとめていた。中道で戦った今回は雪崩を打つように、自民候補へと票が流れて逆転を許した。

 1、3区は前回衆院選で自民が制した。今回は中道が接戦を制するとの見方が、選挙前にあった。それぞれの選挙区の公明支持層の票が自民から離反して中道に上乗せされれば、試算上は逆転できたからだ。

 しかし中道は、1区で4万票近い大差をつけられて自民に敗北。3区では保守分裂選挙に埋没する形で前回の得票数すらも下回った。支持基盤を固めきれず、無党派層からも背を向けられたことがうかがえる。

 さらに深刻なのは、本県の比例代表の投票傾向である。中道は18・8%にとどまり、立民と公明の前回衆院選の合計35・7%から半減した。自民が前回より約10ポイント上積みして40・9%だったのとは対照的だ。

 有権者の信頼を回復するには、地道に政策を磨くしかない。沖縄の普天間基地移設問題や憲法改正など、あいまいにしたまま選挙戦に突入してしまった重要テーマの政策をすり合わせし、国民に示すべきだ。新代表はその先頭に立ってほしい。

 地方からも声を上げるべきである。特に両党の地方組織統合問題の是非については、最優先で取り組むべきだろう。県内の中道関係者には「ここでばらばらになっては、与党に足元を見られる」との声もあるという。党再建の鍵を握る問題だと、肝に銘じてほしい。

 中道は衆院で野党第1党とはいえ、内閣不信任案の提出要件である衆院議員50人に足りない。かつてない巨大与党を率いる高市政権を監視するためには、健全な野党の存在は欠かせない。新代表には野党をまとめ上げる力量も問われることになる。