アウグスト・ストリンドバリ「ワンダーランド」(1894年 油彩、厚紙 スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Erik Cornelius/Nationalmuseum)(提供写真)

 カール・ラーション「カードゲームの支度」(1901年 油彩、カンヴァス スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Anna Danielsson/Nationalmuseum)(提供写真)

 石本藤雄さんのマリメッコテキスタイルを用いたアームソファ=東京・高円寺(photo by Mountain Morning)(提供写真)

 フランスのブランド「レペット」のシューズ(中央)と製作に使うマテリアル(提供写真)

 とらやの「羊羹 au ショコラ」(提供写真)

 アウグスト・ストリンドバリ「ワンダーランド」(1894年 油彩、厚紙 スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Erik Cornelius/Nationalmuseum)(提供写真)  カール・ラーション「カードゲームの支度」(1901年 油彩、カンヴァス スウェーデン国立美術館蔵 Photo:Anna Danielsson/Nationalmuseum)(提供写真)  石本藤雄さんのマリメッコテキスタイルを用いたアームソファ=東京・高円寺(photo by Mountain Morning)(提供写真)  フランスのブランド「レペット」のシューズ(中央)と製作に使うマテリアル(提供写真)  とらやの「羊羹 au ショコラ」(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【7日(土)】

 ▽「スウェーデン絵画 北欧の光、日常のかがやき」(~4月12日、台東区)

 近年、世界的に再評価が進む19世紀末から20世紀初頭のスウェーデン美術の「黄金期」に光を当てた展覧会が、上野の東京都美術館で開催されている。スウェーデン国立美術館所蔵の名画約80点を紹介。北欧の画家たちが自国のアイデンティティーをいかに表現したかを浮き彫りにする。

 1870年代後半、パリへ渡った若き画家たちの情熱が「スウェーデンらしい絵画」誕生の発端となる。彼らは、当時の保守的な同国美術界にはなかった自然主義やレアリスムの洗礼をフランスで受けた。パリ近郊の芸術家村を描いたカール・ノードシュトゥルム「グレ=シュル=ロワン」は、透明感のある色彩で田園の静寂を捉えた傑作だ。

 帰国した画家たちは、見慣れていたはずの故郷の風景に、手付かずの美しさや叙情性を発見した。グスタヴ・フィエースタード「冬の月明かり」の雪に覆われた大地や、ゴットフリード・カルステーニウス「群島の日没」の岩礁が続く海岸線は、景色の描写を超えた精神的な広がりを感じさせる。学芸員の中江花菜さんは「北欧の豊かな自然と共に、“画家たちの感情”が静かに伝わってくる」と語る。

 北欧の理想的な暮らしを描き出し、独自の芸術も築いていった。その象徴が国民的画家カール・ラーションだ。画集「ある住まい」に収録された「キッチン」や、「カードゲームの支度」には、北欧の澄んだ光に包まれた家族のだんらんなど、質素ながら色彩豊かな暮らしの輝きが、慈愛に満ちたまなざしでちりばめられている。

 スウェーデンと縁が深いデザイナー皆川明さんは「近年は経済発展で注目される国だが、つつましくとも幸せな暮らしの在り方を見つけられる展覧会だと思う」と語った。

 ○そのほかのお薦めイベント

 【7日(土)】

 ▽「時代と国境を超えたインテリアの表現」(~9日、杉並区、土日月曜のみオープン、入場無料)

 高円寺の「MOGI&MOGI Gallery Shop」で、インテリアスタイリストの作原文子さんを招いた展示会が開かれている。フィンランドのデザインハウス「マリメッコ」でテキスタイルの名作を多数手がけたデザイナー石本藤雄さんの貴重な布地を用いた限定家具も登場。

 鮮やかな花柄のイメージが強い石本作品の中で異彩を放つ、迷彩色調のマリメッコのテキスタイル(1986年)をまとったアームソファと、チェア2脚は、本展の目玉だ。これらは、2023年の芸術祭「道後アート」(愛媛)での展示のために、作原さんがマルニ木工(広島)に制作を依頼した作品。深澤直人さんデザインのアームソファとチェアに、作原さんが石本さんの布地を組み合わせた。道後で注目を集めたこの“共演”を再現したいという作原さんの願いが、MOGIの空間演出として実現した。

 店舗ディレクターのテリー・エリスさんらが厳選した、民芸運動の浜田庄司や益子(栃木)で活動する松崎健さんの焼き物、アフリカの仮面作品、北欧や中国のビンテージ家具などが布地と調和。花瓶にさりげなくいけられた花々が展示に安らぎを添える。暮らしを豊かにする“手仕事”に出合える機会ともなる

 作原さんは「エリスさんらが集めた国や時代もさまざまなものが並ぶ空間だからこそ、過去のテキスタイルが時代を超えて輝いて見える。こうした組み合わせに正解はなく、好きなものを自由に混ぜ合わせるのがインテリアという自己表現。その楽しさを感じてほしい」と語った。

 ▽「アトリエ レペット」(~8日、新宿区)

 フランスを代表するシューズブランド「レペット」のパーソナルオーダーイベントが、伊勢丹新宿店で行われている。

 世界的振付家ローラン・プティの母ローズが1947年、パリ・オペラ座近くにアトリエを構えたのが同ブランドの始まり。元々はプロのバレエダンサーたちのために作られたシューズで、ベジャールやヌレエフといった一流の踊り手たちも愛用した。イベントでは約100種類の素材やパーツを組み合わせ、ドルドーニュ地方の職人が一足ずつ丁寧に仕立てる。

 靴を裏返しの状態で縫い合わせ、最後に表側にひっくり返して形を整える独自の「スティッチ&リターン」製法は、しなやかな履き心地を生み、ダンサー以外の芸術家も魅了してきた。作詞・作曲家、歌手、俳優などマルチに活動したセルジュ・ゲンズブールが着用したレースアップシューズ「Zizi」もオーダー可能だ。

 バレエの伝統と文化が息づくクラフトマンシップを体験したい。

 ▽「“デパチカ”バレンタイン」(~15日、豊島区)

 リニューアルにより装いを新たにした西武池袋本店の地下1階食品フロアで、恒例のバレンタインデーイベントが行われている。

 今年は「チョコか、チョコ以外か」をテーマに、海外ブランドのショコラから和スイーツまで多彩な品をそろえた。注目は、アンリ・シャルパンティエの「ザ・チョコレートケーキ〈バレンタイン〉」。チョコレートクリーム、スポンジなどの中にキャラメルの風味を効かせた、ぜいたくな味わいが特徴だ。

 「チョコ以外」派には、カカオと小豆を合わせたとらやの「羊羹 au ショコラ」がおすすめ。カカオのもたらす奥行きある味わいと、後味のよさが楽しめるひとくちサイズのようかんだ。新装したデパチカで、自分へのご褒美や大切な人への一品を探してみたい。