東京都中央区の築地に行くのなら朝がいい。食に関するあらゆる物がそろう市場や、オリエンタルな雰囲気の築地本願寺を目指し、いつもより少し早起きして出かけた。
都営大江戸線の築地市場駅を出てまぶしい光に目を細めながら東へ3分ほど歩くと、400もの店がひしめく場外市場はすでに大にぎわいだった。かけ声が響く中、魚卵専門店「田所食品」へ。中央卸売市場が2018年に豊洲に移転したのを期に、一般客向けにイートインコーナーを併設したという。
人気のたらこパスタに、イクラをトッピングして注文(1300円)。たっぷりのたらこが絡まるパスタはレモンを搾るとさわやかに。つやつやのイクラは、口に含んだときの食感がたまらない。カウンター席で隣だった女性は「場外は人との触れ合いがあって楽しい」と笑顔だ。
満腹になったところで晴海通りを渡って築地本願寺へ。修復中だったが異国情緒あふれる外観に見とれた。現在の建物は関東大震災後の再建で、建築史家伊東忠太氏が設計した。
ウマやゾウなど動物の彫刻があちこちにある。正面階段を上り、土足のまま本堂に入るとステンドグラスが印象的な空間が広がった。結婚式やコンサートで奏でられるイタリア製パイプオルガンもある。金色の本尊・阿弥陀如来に向かい、参拝のための座席が並ぶ様は劇場のようだ。
「(デザインなどは)今でも斬新ですがシルクロードを通じた仏教伝来の原点回帰とも言える。埋め立て地・築地のパイオニア精神が息づいています」と副宗務長の東森尚人さんは話す。境内には気軽に入れるカフェも。「どなたも安心して過ごしてほしいですね」
拝観を終え隅田川方面へ歩いた。川岸にはかつて築地と月島を結んだ「勝鬨の渡し」の碑が立つ。勝鬨橋からゆったりと流れる川を眺め、朝の街で心と体が元気になったのを感じた。
【ちなミニ】築地本願寺のオルガンコンサート詳細は公式サイトまで。
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