日本産科婦人科学会は1日、東京都内でシンポジウムを開き、第三者の精子を使った不妊治療で生まれた子の「出自を知る権利」を尊重するよう、学会の「見解」を改定する方針を明らかにした。検討を進めている小委員会の久慈直昭委員長は「遺伝性の病気など、自己の遺伝的背景を知る権利が必要だ」と訴えた。

 改定するのは1997年に初めてまとめられた「提供精子を用いた人工授精に関する見解」。子が成人した後に精子提供者と会う機会を確保するよう会員に促す見込みだという。今年6月に開催予定の総会で決定される見通し。

 現在、出自を知る権利を規定する法律はない。久慈氏は、権利を保障するためには、法律など公的な枠組みが必要だと指摘した。