【電子号外】 安保関連法が成立 戦後政策大きく転換

 歴代政権が禁じてきた集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法が19日未明の参院本会議で、自民、公明両党などの賛成により可決、成立した。自衛隊の海外活動が地球規模に拡大し、戦後の安保政策は大きく転換する。民主、維新、共産などの5野党は18日に内閣不信任決議案を衆院に共同提出し、参院には民主党が安倍晋三首相の問責決議案などを提出。法案を「憲法違反だ」と訴え、成立阻止へ長時間の演説などで抵抗したが、いずれも与党などの反対多数で否決された。

 安保法案の投票結果は、賛成148票、反対90票だった。

 安保法案の採決に先立つ討論時、参院本会議場は与野党議員の賛否の声が渦巻き、騒然とした。

 民主党の福山哲郎氏は討論で「立憲主義、平和主義、民主主義、戦後70年の歩みにことごとく背く法案だ」と断言。自民党の石井準一氏は「日米同盟をより強固にし、戦争を未然に防ぎ、わが国の安全をより確実にできる」と強調した。

 内閣不信任案を審議した衆院本会議で、民主党の枝野幸男幹事長は趣旨説明を1時間半以上実施した。討論で同党の岡田克也代表は、参院平和安全法制特別委員会での安保法案の採決強行を非難し「首相の暴走を到底認めることはできない。即刻退陣を求める」と訴えた。自民党の棚橋泰文幹事長代理は「法案は国民の生命と財産を守るためのものだ」と反論した。

 維新、共産両党は「憲法9条を壊す」などとして不信任案に賛成し、公明党は反対した。

 次世代の党、日本を元気にする会、新党改革の3党は17日の参院特別委に続き、参院本会議でも安保法に賛成した。

 安保法は自衛隊法や武力攻撃事態法など10本の法改正を一括した「平和安全法制整備法」と、他国軍の後方支援を随時可能にする新法「国際平和支援法」の2本。

 米国など「密接な関係にある他国」に対する武力攻撃が発生した場合に政府が「存立危機事態」と認定すれば、集団的自衛権の行使が可能になる。後方支援や国連平和維持活動(PKO)での任務や活動範囲も格段に広がる。

 国会審議では集団的自衛権行使の合憲性や活動拡大に伴う自衛隊員のリスクなどが主な論点だったが、政府の答弁には最後まで曖昧さが残った。

【電子号外】安保関連法が成立(9月19日)

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