鹿沼市旭が丘、元中学校教諭阿部守(あべまもる)さん(75)は30年以上、家族ぐるみで自宅近くの県道沿いのごみ拾いを週1回続けている。「通学路をきれいにしよう」と娘2人と共に始めた活動。現在は孫も加わって3世代4人で取り組んでおり、「ごみ拾いを通して学ぶことが多い」と、できる限り続けるつもりだ。
ごみ拾いは1993年4月、守さんと当時中学1年生の三女紀子(のりこ)さん(44)、小学2年生の四女晴子(せいこ)さん(39)で始めた。きっかけは学校週5日制の導入。休みとなる土曜に家庭で何かをやろうと、紀子さんと晴子さんが発案し、守さんは「見守りのつもりで付いていった」という。
活動場所は、2人の通学路でもあったヤオハンいちごパーク(鹿沼運動公園)周辺の県道。当初は土曜の午前5時半、現在は日曜の同5時40分ごろから約1時間、ごみ拾いばさみとごみ袋を手に道の両側計約2・5キロを歩き、捨てられたペットボトルや空き缶、弁当、たばこなどを一つ一つ拾っている。
11年間続けた晴子さんが高校を卒業し地元を離れたが、守さんと紀子さんは2人で続けた。守さんの次女の長男で高校3年五月女悠真(そおとめゆうま)さん(17)と長女の中学2年彩乃(あやの)さん(14)が、いずれも小学2年の時から自ら参加するようになった。
冬場は寒く、まだ真っ暗な中でライトを付けての作業。スリップする車があり危険な雨や雪の日は控えるようになったが、ほとんど休まない。「四季を感じたり社会が分かったりして、学校ではできない教育がある」と守さん。中には温かい飲み物を差し入れてくれた人もいた。その心遣いが活動の支えにもなった。
拾ったごみの量は当初、1日で45リットル入りごみ袋3個分にも達することもあったが、この10年ほどは激減したという。「『ここには捨てられない』と思ってくれる人もいる。目視できる行動をすることは大切」と守さんは実感を込める。
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