【電子号外】 今市事件、32歳男逮捕 殺人容疑

 2005年12月、日光市(旧今市市)大沢小1年だった吉田有希ちゃん=当時(7)=が下校中に行方不明になり、茨城県内で遺体が発見された事件で、栃木、茨城両県警の合同捜査本部は3日、殺人容疑で鹿沼市西沢町、無職勝又拓哉容疑者(32)=商標法違反罪で公判中=を逮捕した。勝又容疑者は別の事件で1月末に県警に逮捕され、取り調べ中に有希ちゃん殺害への関与を自供。ビデオの画像などから勝又容疑者の逮捕に踏み切った。県内の最重要未解決事件は発生から8年6カ月がたち、新たな展開をみせた。

 捜査本部によると、勝又容疑者は「殺したことは間違いありません。今言えることは、有希ちゃんにごめんなさいということです」と供述しているという。

 また「有希ちゃんとは面識が無かった」と供述しており、県警は殺害の動機など慎重に捜査を進め、事件の全容解明に努める。一方、凶器や有希ちゃんの所持品はまだ見つかっていない。勝又容疑者は「処分した」と供述しており、物証の確保にも全力を挙げる。

 逮捕容疑は、05年12月1日午後2時40分ごろから翌2日午後2時までの間に、栃木県内またはその周辺で、有希ちゃんの胸を刃物で多数回突き刺し、失血死させた疑い。

 有希ちゃんは05年12月1日午後、日光市木和田島の通学路の三差路で下校途中の同級生3人と別れた後に何者かに車で連れ去られ、約23時間後の2日午後2時すぎ、約60キロ東の茨城県常陸大宮市三美のヒノキ林内の斜面で遺体で見つかった。

 鋭利な刃物で胸を10数カ所刺されて殺害され、解剖の結果、死因は心臓を刺された失血死と判明した。有希ちゃんは着衣を身に着けておらず、現場にはランドセルなどの所持品もなかった。

 勝又容疑者は偽ブランド品を販売目的で所持していたとして、1月29日に商標法違反の疑いで母親とともに県警に逮捕され、2月に同罪で宇都宮地検に起訴された後、現在公判中。逮捕後の県警の取り調べで今市事件について自ら「自分がやった」「ナイフで刺して殺害し、遺体は茨城県の山中に遺棄した」などと供述していたという。

 勝又容疑者は有希ちゃんが住み、連れ去り現場となった日光市大沢地区に住んでいたことがあり、有希ちゃんと同じ大沢小、さらに大沢中に在籍していた。また母親の骨董品販売の手伝いで茨城県内に車で訪れたことがあった。県警は連れ去り現場、遺棄現場周辺の地理に詳しかったとみて重大な関心を持ち、慎重に裏付け捜査していた。