【宇都宮】「大谷の石工(いしく)用具及び関連資料」を登録有形民俗文化財にするよう文化審議会が答申した23日、資料を保管している大谷資料館(大谷町)の大久保恭利(おおくぼやすとし)館長(47)は「昔の手掘り道具がきれいな状態で保存されており、採掘の歴史も分かる資料が評価されうれしい」と喜んだ。「大谷石文化」が日本遺産に認定されており、市は「資料館の意向を踏まえながら何かPRできないか協力したい」としている。
登録有形民俗文化財は、国が保存と活用が特に必要と認めた場合に登録される。一連の資料は石工が使用していた用具など203点で、受け継いだ同館が館内で展示している。登録は年度内の見通し。
大谷石産業の最盛期は昭和40年代。機械化が進む昭和30年代までは石工による手掘りによる採掘が行われていたという。
軟石系の大谷石は硬石系の石工用具と比べて簡便で小ぶりな用具が多い。地下坑内掘りに使用されたツルハシ類の採掘用具をはじめ、切り出した石の運搬用具や修理用の鍛冶道具、問屋が管理した販売関係の資料から構成されている。
石工用具に関しては既に「牟礼(むれ)・庵治(あじ)の石工用具」(香川県)が指定、「北木島(きたぎしま)の石工用具」(岡山県)が登録されている。文化庁の担当者は「軟石系の石材産地を代表する大谷の石工が使用してきた一連の用具がそろっており、大谷地区の産業の様相や国内における石工技術の変遷を考える上で注目される」としている。
現在、大谷資料館は一部改修工事中で3月下旬から資料の公開を再開する予定。
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