判決後に記者会見する角川歴彦被告=22日午後、東京都千代田区

 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で、大会組織委員会元理事側への贈賄罪に問われた出版大手KADOKAWAの前会長角川歴彦被告(82)に東京地裁は22日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役3年)の判決を言い渡した。中尾佳久裁判長は「アスリートが目指す世界最大規模のスポーツの祭典に汚点が残された」と非難した。

 一連の事件で検察が立件した贈賄側計12人の一審判決が出そろい、全員が有罪となった。うち11人は既に有罪が確定している。角川被告側は判決後の記者会見で、控訴する意向を示した。

 主な争点は、元理事高橋治之被告(81)=受託収賄罪で公判中=側への資金提供に関し、角川被告が同社元専務ら2人=いずれも贈賄罪で有罪確定=から報告を受け、了承したかどうかだった。

 中尾裁判長は判決で、元専務らが虚偽の説明をする動機がないなどとして、証言の信用性を認定。角川被告が会社のブランド力向上のために賄賂を元理事側に支払うことを了承し、進めさせたとして「誤った意思決定だ」と指摘した。