【ダボス共同】欧州連合(EU)欧州議会の国際貿易委員会のランゲ委員長は21日、EUが米国と昨年合意した貿易協定の承認を延期する方針を表明した。グリーンランド領有に反対する欧州8カ国への追加関税を表明したトランプ米政権をけん制する狙いだが、米国との摩擦が激化する恐れもある。

 EUは米国との合意内容に基づき、米国から輸入する自動車などの工業製品への関税を撤廃する立法手続きを進めていた。欧州議会の議員は報道陣に「これは極めて強力な手段だ。(米国の)企業が欧州市場を諦めることに同意するとは思えない」と語った。

 EUは、約930億ユーロ(約17兆円)相当の米国製品に追加関税を課すことも検討している。

 一方、EUの通商担当閣僚に当たるシェフチョビッチ欧州委員は21日、米通商代表部(USTR)のグリア代表と協議したと明らかにした。X(旧ツイッター)で「貿易の悪循環を回避し、大西洋横断のビジネスと投資の予測可能性を確保することは私たちの共通の利益だ」と訴えた。両氏はスイス東部ダボスで、世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)に出席した。