埼玉県川口市長選の立候補予定者の街頭宣伝に抗議し示されたプラカード=18日、JR川口駅前

 政治活動を盾にしたヘイトスピーチが再び激化している。在日クルド人差別が問題化している埼玉県川口市では、25日告示の市長選を前に、立候補予定者らによる排外主義をあおる街頭宣伝が繰り返され、そのたびに差別に反対する市民らが駆け付けている。

 18日の日曜午後、JR川口駅前。同県戸田市議の河合悠祐氏が率いる政治団体の面々がマイクを握り、ヘイトスピーチを連発した。河合氏は「クルド人の犯罪率は日本人の20倍」と裏付けなく叫び、衆院選でも争点にすると強調。公認で川口市長選立候補予定の男性は「外国人が優遇されている」と根拠なく主張した。

 日の丸を振る支持者らの周囲では、差別に反対する市民らが「差別をやめろ」「レイシスト帰れ」と演説をかき消そうとした。通りかかったパキスタン人男性(56)は「悪い外国人はいるが、全員じゃない。悪い日本人もいる。外国人の悪口を言って勝てるのか。なぜ沖縄の米兵犯罪には言及しないのか」とあきれていた。

 クルド人支援団体の温井立央代表理事は「争点に『外国人問題』が入ること自体がおかしい」と指摘した。