2022年7月に奈良市で参院選の応援演説中に安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人罪などの罪に問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判で奈良地裁が21日、判決を言い渡す。検察側は「元首相を衆人環視の中で殺害し、戦後史に前例をみない犯行だ」として無期懲役を求刑。弁護側は、被告は宗教が関わった虐待の被害者だとして情状酌量を求めており、裁判員らの量刑判断が注目される。
弁護側などによると、被告の母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信し、総額1億円に上る多額の献金をしたことで家庭が困窮したとされる。「仲良く暮らしていた平凡な家族が経済的に破綻し、自分の将来を失った者の、絶望の果ての犯行だ」。弁護人は最終弁論で、被告の悲惨ともいうべき境遇の生い立ちが犯行動機に結びついたと訴えた。
量刑については「懲役20年までにとどめるべきだ」と主張した。
検察側は生い立ちに不遇な点があることは否定しないとした上で、善悪を判断できる40歳代の社会人で刑を大きく軽くするものではないと指摘した。
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