県は地域活性化などの社会活動に取り組む若者(高校生~30代)と、それを支援する企業・団体を橋渡しするウェブサイト「とちぎ若者応援バンク」を開設した。人口減少が進む中、将来の本県を担う人材を地域全体で育てるためにも、若者の活躍を官民で後押しする土壌をつくりたい。

 「とちぎ若者応援団」として、13日時点で24社の企業などが登録している。県は2030年度までに40社に増やす方針を示しているが、より多くの企業や団体の協力が得られるよう、継続的な周知と掘り起こしに努めてほしい。

 県は若者による活動を支援する事業として、24年度から「ミライチャレンジプロジェクト」を実施している。空き家を活用した居場所づくりや県産材を活用した商品の開発など延べ14団体が参加した。

 同時にこれらの活動に協力、助言する企業や団体を募集してきた。サイトの開設によって、若者と企業などの情報が互いに見えるようになり、有機的な連携が可能になる。

 協力する内容は企業などの裁量に委ねられている。業務上のノウハウの提供から会議室の貸し出し、情報周知など、できる範囲で行えばよい。若者団体との仲介は事務局が行う。これまでに学生のアイデアを基に物流・貿易会社が郷土食しもつかれの瓶詰め商品の開発に協力し、販売に至った例もある。

 若者と企業が接点を持つことは、多くのメリットが期待できる。若者は実社会で必要なスキルを身に付ける経験を積むことができる。企業側にとっても、若者の思考やアイデアを取り入れたり、自社の取り組みを次世代にアピールしたりする機会になる。

 本県の大きな課題である若者の転出超過の抑制も期待できる。若者は就職活動を始めるまで、企業との接点を持つことは少ない。県内にどんな企業があるのかを知らないまま県外の大学などへ進み、そのまま県外で就職するケースも少なくない。

 若者が早い段階で身近な企業と接点を持てば、地域社会への関心も高まる。進学などで県外へ出たとしても、再び戻ってきたいと思えるきっかけになるだろう。

 社会貢献の観点からも、企業の積極的な登録を求めたい。社会活動に取り組む若者団体も増えるよう、高校や大学、市町とも連携し、応援バンクの活用を呼びかけたい。